さらりとな。日々の暮らしで出逢ったアレコレ。

大抵のことは上手くできないけれど、前向きです。

些事かげん「師走の手紙」

11月、16年生きた愛犬が天国へいってしまった。

足腰が弱くなり、眼も悪くなっていたけれど、

よく食べ、散歩にも出かけ、ごく普通に過ごしていた。

 

おかしい、と思ったのは1週間前。

突然嘔吐と下痢をした。

動物病院へ行って診てもらったが原因不明、

特段、大きな病気を抱えているわけではない、

とのことだった。

 

胃薬を飲んで様子を見ましょうと、もらった薬を飲ませると

すぐによくなったから、ああよかった、また元気になった

とばかり思っていた。

だが、その薬を飲むこと4日目、

突然食べ物も、水も、全く受け付けなくなった。

 

16年、人間の年齢で行くと85歳を超えるらしい。

「もう寿命かねぇ」

周りからそんな声が聞こえてくる。

 

旅立つ前日の夜は、とても大きな満月で、

遠吠えをすれば何か奇跡が起きるのではないか、

と思えたから吠えてみた。

 

そして翌朝、その奇跡は起こった。あれほど何も受け付けなかったのに、

大好きなチーズを5枚、すごい勢いで食べつくし、水を少々飲んだ。

それが最後の、精一杯の力だった。

シロは静かに旅立った。

庭に咲く花をたくさん、花屋で買った花もたくさん、

大好きなおやつもたくさん、一緒に持たせた。

 

 

しばらく経った後、台所で鶏のささみを蒸して割いていた。

かたい筋の所をよけて、一緒にささみも少々よける。

それを別のお椀に入れてから気がづいた、

「そうか、もうシロはいないのか」

ささみは彼の好物であった。

 

 

いつもこの季節になると犬のくせに丸まって、

掛け布団を被っていたシロ。

甘えん坊で手間のかかる、好き嫌いの激しい犬だった。

たくさんの思い出をありがとう。

いつかまた虹の橋で会おう。

 

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書いている間に大晦日になりました。

お忙しい時に当ブログにお越し頂きありがとうございます。

どうぞ皆様、佳い年をお迎えください。

 

                            2019年12月31日